そのお薬、歯科治療に影響があるかも!?③
2020/10/03
顎の骨の壊死を引き起こすかも!? ”ビスフォスフォネート製剤”
骨を増やして骨折の予防、骨粗鬆症の予防、ステロイド治療などを受けている方に使うお薬です。
長期間服用していると、以下への連携が取れないまま治療を進めると顎の骨の壊死のリスクがあります。
☆簡単に説明すると…
顎の骨の壊死を引き起こすメカニズムは未だに不明な点も多いですが今は以下のように考えられています。
ビスフォスフォネート製剤は古い骨を吸収する細胞の働きを低下させ、骨が吸収されるのを抑制します。
骨にはたらきかける薬なので、飲むと約85%の成分が緻密骨(顎の骨のほとんどがこれで出来ている)という骨に集まっていきます。
服用されたビスフォスフォネート製剤が古い骨を吸収する破骨細胞に特異的に取り込まれることで、連動して起こる新しい骨を作る骨芽細胞のはたらきが抑制されるこのリモデリングが妨げられることになります。
そうなると顎の骨がスカスカになり、刺激を受けると骨折しやすくなってしまうという事です。
歯石を取ったりなどの普段の歯科治療では問題ありませんが、歯を抜いたりインプラントの手術などの外科処置では注意が必要です。
☆お口の中の細菌が感染して治りにくくあることも…
お口の中には常にたくさんの細菌がいます。歯を抜いたりインプラントの手術などの外科処置でできた傷に感染すると、傷が治らなくなり、顎の骨の壊死が起きやすくなります。
そのため、日頃からのケアをしっかりして歯の健康を保つことが重要です
関連記事
-
-
輝き続ける白い歯に③
一般的なホワイトニング用(美白系)の歯磨き粉では ほとんどが歯と同じかそれより硬 …
-
-
”歯間ブラシ”が必要な理由④
☆こんなときでもびっくりしないで☆ ・歯間ブラシをして出血があった …
-
-
~乳歯~③
乳歯が生えてくると 「歯と歯の間に隙間が空いている」 「かみ合わせが悪いんじゃな …
-
-
歯のはたらき🌼
《歯のはたらき》 人が生きていくためには食物を食べなければならず、歯はそのために …
-
-
お家で簡単”プロ”磨き⑤
☆歯磨きの手順☆ ブラシを軽く表面に当て、奥歯から前歯にゆっくり引くように動かし …
-
-
噛み合わせ ⑤
さて 噛み合わせが悪いことによって 起こる症状について お話ししてきました! で …
-
-
歯間ブラシ 2
歯周病や加齢に伴い、歯肉が下がってくると、どうしても歯と歯の間に隙間が開いてし …
-
-
矯正治療ってなぜするの?
「歯並びが悪いからきれいにしたい!」というように、ほとんどの患者さんは見た目を整 …
-
-
歯ブラシ②
今回ご紹介するのは tuft24 soft です! 当院ではタフトと呼んでいます …
-
-
患者さんと二人三脚で取り組む歯周治療①
当院ではむし歯治療が終わった後はメインテナンス(お口のクリーニング)への移行をご …
- PREV
- そのお薬、歯科治療に影響があるかも!?②
- NEXT
- その薬、歯科治療に影響があるかも!?④